ぱーこシティ

ひたすら国道６号線

今日の一句
雲雀より林檎が好きな平成っ子　浮浪雀

休みの日曜日は
ラグランジェと夏目友人帳を見て，
郵便物を処理する．
振込や返事を書かなくてはならないのが
見つかったりする．
ひと月ぶりぐらいか。
それからだらだら寝て
出かける．

今日はフェニックスプロジェクトとかいう企画の
高校生の演劇を見に行った．
少し早く行ったら「前のが押していまして」と言われて
見る予定がなかった一つ前の舞台を見た．

被災地の高校生に１００文字で震災の体験を書いてもらい
それを東京の高校生が読んだ。
これはこれでよかった。
もっと演劇的な工夫をなくして
平場で淡々と読んで行くみたいなのが
私の好みなんだが。
途中で観客にも立ってもらって、
１分間の黙想とかする。
もちろんつき合った．
終わった後関係者が劇の成り立ちを説明した。
構成・演出は知っている人だった．

場内が明るくなったら
斜め前にzanさんがいた。
前の学校にいたときにお世話になった人である．
相変わらずで何よりでした．

お目当ての国道６号線は
紹介の文章が良くて、期待していたが
それとは違った印象だった．
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/1114191651.html

ヒロインのfujimatsuさんの生足に感動した。
女子高生の脚に感動するとはおもわなかった。
もう一つは自殺シーンの空薬莢の落ちる音が良かった．
導入部、展開部となかなか見せる．
私はかって顧問をしていたY校の演劇部のメンバーを思い出していた．
主人公はtakanoだな。あとあの濃いキャラはmiyakeしかいない。
現実の彼らはもう20代後半だが、私の頭の中では現役の高校生である．

脚立の使い方とか最後の白い道とか
観念性とか、いかにもそういうもんだろうな、と思われて
面白かったが、それほどカンドーはしなかった。
☆3.5といったところでしょうか。
最後に主役で脚本の人が挨拶したが、
それには感銘を受けた．
やっぱり高校生は生の方がずっと面白い．
久々の高校演劇でした．

終わってから出るときに
この芝居の顧問のG先生に挨拶ができたので
よかった。こちらも相変わらずのようでした。

ネットから
"人間は嘘をつく時には、必ず、まじめな顔をしているものである。"
＊太宰治だって。女をくどいた描写の後に書いてありそうな表現ですね。

東口

今日の一句
木犀や毎日歩く通勤路　浮浪雀

やっと土曜日が来た。
進路関係と難題関係で明け暮れる。
難題５が発生。
個人情報の保護を守っているが
あまりに増えると自分でも分からなくなってくる。
このブログは自分で読み返して自己確認するのが大きな目的である。
見直しても自分でも分からなくなってくる。
それなら、公開しない日記をつければいいじゃないか、
と当然こう思う。
ネットが発達する前はそうしていた。
読み返してみると、固有名詞はどんどんかけるが
文体というか、文章が自分だけしかみないとなると
なんだかメモや符丁のようなものになり、振りかえってみて
ほとんど反省に使えない．
やはり言語は社会的なのだ。
そこで、だれかに伝えるという形で記録を取っておくと
自分で見直したときも有用度が増すように思う．
ま、微妙なところです。

今日はHR代行を頼まれる。
担任と生徒の関係はある種微妙なものがある。
本校のような小規模校では特にそうである。
それぞれの担任にそれぞれのやり方がある。
それはやり方というよりはその人の生活スタイルそのものといっていい。
だから代行として必要な担任業務に行くが
よその家にいくような心境である。
女子校だとこの度合いが更に強くなる。
女子は一般に人間関係に強く影響される。
そのときそのときなるべくいやすいように微妙な平衡が成立している。
今日のように高校３年生ともなると究極の平衡状態にある。
生態系の最終段階、極層を示している、といえる。
私は外様なので、この平衡を乱してはいけない、とおもいつつ
でも地がでるんだなあ。
クラス全体の様子に感応しつつテンションをじわじわあげていくつか小石を投げ込んでみる。
その反応が楽しい。
思い出すのは３年間担当して2年前に卒業したクラスである．
教卓に立てば誰がどこに座っていたか覚えている。
３年間毎日毎朝毎晩顔を合わせたクラスである。
教員生活の最後に女子校を経験できて幸せでありました。
みなさんありがとう。
棺桶には卒業記念の色紙を入れてください．

とまあ難題だけでなく楽しみな日常業務もあるのでした。

午後は面接練習を控えていたが、早退のドタキャンになったので
最低限の残務をやって撤収+0
さっき述べた私が担任したクラスの卒業生が出る芝居がある．
それを見に行く．
開演までに大分時間があるので、開始時間がちょうどいい映画を見る。

ツレがうつになりまして
これ後で気がついたが本日初日でした。
原作まんがは本屋で立ち読みしたから知っている。
実録物である。
エッセイまんがというのだろうか。

☆３つ
宮崎あおいは普通に良かった。
これがシネマスケープコメント1000番目になった。
キリ番などと力むことなく、淡々と行くのが良いのです．

次に芝居は
「ピアスホールにキスして」
なんとなくクリスタル、みたいでなんだかなあ、と思った。
蛇にピアス、蹴りたい背中、とか。
日芸の演劇サークル関係の劇団のようだが、プロデュース公演VOL8というからぽっとでのお遊びではない、かもしれない。
色々見せる工夫して熱意のあとがしのばれた。
オープニングは映像だったが、
装置と重なって、表題の最初の文字が消えて
「アスホールにキスして」になっていた。
計算の上なのか、それにしてはその後がおとなしい演出だった．
状況説明のセリフが多くサウンドノベルを朗読する役者を見ているようだった．
セリフ回しは才能がうかがえる情報量でおもしろかった。
これは小説の方がいいんじゃないかなあ。
そのうち私は寝ました．
最近はこらえ性がなく暗くなるとすぐ寝ます．
7割寝てました。そう書く訳にも行かず
感想アンケートも書かずにでてきてしまった。

お目当てて卒業生SNちゃんですが
ストーカーの役でした．
部分的進行役といった位置でストーカーは強調されていません。
彼女が関わった作品を見るのはこれで４つめかな。
今回のキャストが一番印象が薄かった．
でも舞台にただ立っているだけで存在感を感じるので
そういう演出をしてほしかった。
声もなかなかいいです。
作品としては寝てしまいましたが
彼女が見られてよかったです。

間違いの喜劇

今日の一句
この年で大暑に対処は対象外　浮浪雀

一応夏休みとなる。
夏休みには土曜日が休みになるので
2日続けて休める、という贅沢が出来る。

今年は特に計画しているメインの行事がない。
そこでまずは身辺整理からかかる。
ゴールデンウィーク以来整理していない郵便物を
あれこれ見る．
いろいろなお誘いがあるが、大体は期限が過ぎている．
それをどんどん捨てて行くと机の上に平地が出現する。
洪水の後みたいだ。

午後は女優M女史からのお誘いで
両国シアターX（カイ）に行く。
原作シェイクスピアで、脚本が面白い。
セリフがすばらしく、コメディだが
関心ばかりしてそれどころではない。
比喩や擬人法、原語では韻を踏んでいるやりとりが
日本語のダジャレに訳されて、その努力に敬服した。
構成もきっちりしていて、お手本のような進行である。
そんなわけで私はまったく笑わなかったが、いたく感銘をうけました。
シェークスピア、天才。
Mさんは娼婦の親玉の役で
マツコdelaxばりの貫禄でかわいかった。
久々に面白い商業演劇を見たという印象。
それはほとんど脚本の力だと思った．
役者さんはみなさんプロなのでそれなりですが、
アイドルを見に行くように、役者を見に行くという感じには
ならなかったです。

今日のネット語録
“ジョン・レノンは言った。
All you need is love
これを「愛こそはすべて」と訳した人がいるけれど、それは違う。
「君に欠けているのはね、愛だよ、愛」”

脱力

今日の一句
卯浪受け一路竹芝妻帰る　浮浪雀

風評天国の5連休も残す所２日となった。
当初の予定では来週のはずだった妻の帰宅が
1週間早まった。
大変結構であるが、まあ致し方ない。

しばらく前からのアトピー性（？）皮膚炎であるが
ネットで検索して地元の美人女医のところへ行く事になった。
明治時代の新聞は若い女性に関する事件にはみな「美人」とか「佳人」とかにしたそうである。
平成では、女医はみな美人である．
皮膚科は女医さんが多い。
体力勝負でないし、命に関わる症状も少ない．
塗り薬で対応できるし、形成美容などにも展開できる。
専門を選ぶ時は、眼科、小児科、婦人科、耳鼻咽喉科などとともに
女子医大生に人気のある専攻と言える。

９時往診開始に8時半に行くとすでに２人待っていた。
これはかなりの勝負になるかと思ったら、９時半には終わっていた．
それから院外の薬局で薬をもらって１０時にはすべて終了となった。

そうしてそれから吉祥寺に行き西友地下でQB床屋。
ヨドバシで２もカバーなど購入して一端帰宅
本日のメインイヴェントである演劇連盟加入登録に共立講堂まで行った。

大分遅れて行ったので、すでにワークショップが始まる所だった。
生徒の受付担当はすでにいない。代わりの連盟の担当の先生がいた。
遅れてすみませんと謝りつつなんとか登録を済ませワークショップを見る。

劇団の人が、背骨脱力、マリオネット、声当て、椅子取りゲームと
壇上に上がって来た多数多数の高校生を相手に展開した。
それがすんでPRの時間になったので撤収しようと下に降りると
高校演劇のジャンヌダルク、japaneseアンジェリーナジョリーG先生がいた．
ご無沙汰です、と挨拶。二言三言生徒関連の挨拶をしてお別れした。
そういえば全在籍校時代にお世話になったI先生とも会場で短い挨拶をした。
配付された連盟の年報を見ると、私が一番気にしていたR高校の先生のエッセーとおそらくはその学校で一番活躍した女子生徒の文が載っていた。
才気突っ走る若々しくとんがった文章で輝かしい墓碑銘をみるような思いにかられた。
高校演劇の世界もいまや東北方面の状況に対する思い同様、沈思して思いをよせるしかないように感じていた。

私のゴールデンウィークはまだ1日ある。

関東大会

今日の一句
餅間はやっぱりラーメン喉越しの　浮浪雀

高校演劇関東大会が今年は東京で開催だという。
それで見に行った。
自分の関係している時と
そうでないときでは、やはり関心の度合いが違う。
それでも甲子園と同じノリで
「高校」演劇にはそれなりの面白さがある。

照明音響、役者の完成度が異様に高い某県の作品は
確かに見物だったけど、内容がベタなセンチメンタルだった。
それに反して、都立はセリフは良く聞こえない、
ストーリーはぐだぐだだったけど、今の高校生の
思春期のもやもやがはっきりと伝わって来て
私の共感度は高い。perfumeもやってくれたし。
都立健在の感を深くした。

パンフレットには、Y校の記録もちゃんと記載されていて
もうあれから10年たったんだ、と感慨深い。
思い出してもY校の作品は面白かった。
まあ離れてみると、他にはいろいろ迷惑だったんだろうな、
とも思うが。
困難な条件でやっているのに、という思いがあったが
それを自分からいっちゃおしまいだとは思う．

明日はY校と条件の似た六本木高校が始めて連盟に入って
その年に関東まで推薦された、という芝居がある．
六本木少女地獄、という題からして、期待させる。
部員は６名だが、いつもやっているのは4名だけで
この4人がキャスト。
私としては大いに思い入れて応援したいところだ。
明日は所用があり見られないのが残念だ。

大会運営の先生方に多くの知った名前をみつけた。
相かわらず頑張っておられるのだ、思う。
私はあまり協力できなかった。
サイトを作って引き継いだくらいで、申し訳ない。
会場でも知った顔を見かけた。
Y校の芝居に綿密で真摯な批評をくれた先生もいた。

自分が関係していなくても、かなり楽しめる。
晩年の楽しみの一つにしておくのも悪くない。

地区大会

今日の一句
虫合くびきりろうはどこにいる　浮浪雀

やっと休みの日が来た。
難題関係は待機中の連絡待ちだが
ともかく「すぐそこにある」事態ではない。

高校演劇地区大会会場に行く。
キャパ200ほどのいい感じの小ホールで
高校演劇はこの程度の市民会館がいちばんよく似合う。
音響ブースは客席最後尾の中央で
ミキサーも入力8つのせこいやつ
あと家庭用のCD、MDプレイヤーが１台づつ。
いまはノートパソコン持ち込むんだろうが
この程度の設備で十分です．
よく見えるし、臨場感ある効果音を入れる事ができる。

久しぶりに（２年ぶりか？）高校演劇を見たが、
高校生の空気感がまあよかった。
生徒脚本でスジを追えば5分で終わる。
それを7人の役者が演じる．
ドラマが少ない分、役者を見せる芝居なら面白くなるのに、
と思った．

途中で、脈絡なく
男「死にたーい」
女「死にたーい」
と叫ぶところがあって、
お、いいぞいいぞ、と思ったが
すぐにたるい日常描写に戻ってしまって残念。

もうひとつはローテーションというロールプレイで
劇中で役を入れ替える、それが事態の解決を生む、というアイデア。
入れ替えを一回しかしなかったが、
これスピーディに全キャストでやって
最後にドカンと決着つければ、まじ超受けたんじゃね、
と思いました．

後は観客で、高校演劇は同じ立場の高校生が見ているから面白い。
こまかなくすぐりやギャグにもよく反応してくれる。
それが役者にすぐに反映して演技が変わる．
この至福な相補性が見られるのが高校演劇の特徴で
いささかの郷愁と羨望の感情を禁じ得ない．

Y校の芝居のいくつかを思い出し
あれは面白かったなー、と感傷。

ボーイング＝ボーイング

今日の一句
みんみんは天然自然のノイズかな　浮浪雀

iphone紛失事件から一夜明けて
必死の捜索は続くのであった。
実はこの件は妻にまだ内緒である。
何やってんのよ！まったく！
と怒りの鉄槌がくだされるのは必至
せっかくの夏休みを涙で暮れたくはない。
もちろん妻はこのブログを読んでいない（多分）
娘は以前、時々読んでいたので危険だが
そこは孟子、惻隠の情でよろしく頼む。
家族ですらそうなのだから、
関係者の方々、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

必要と思われる事はすべてやった。
1．紛失機器に電話をかけまくる。
「ソフトバンクです。電源が入っていないか、電波の届かない所にいらっしゃいます」の応答がするのみ。
２．mobile.meで追いかける。しかし私は以前位置情報をonにした時， twitterをしても写真を撮っても個人情報がダダ漏れなのを恐れて、現在は位置情報をOFFにしてある。よってmobile.meで追いかけることは不可能。
３．昨日最後の使用は電車内からtwitterへの書き込みである。それ以降、帰宅するまでに連絡のつく立ち寄ったと思われる所（中央線某駅含む）へは電話確認。いずれも該当物はない、との返事である．
４．警察に遺失物願いを提出。これは前回の弁当紛失事件の教訓からである。
５．softbank,appleの担当部署に電話．都合３箇所。20分待ち常識、慇懃な対応と無内容な返答に怒る事なく、こちらも人生修行と思い慇懃に対応。結局のところ手がかりなし．
６．ただちに通信不可の申請をする。これで心配な事は機器内部にあるデータを悪用されることである。私はiphoneを電話利用する事なく、仕事の情報も一切入れていない。ipodとネット利用と私メールを閲覧するだけの使用である。もしよそ様に迷惑がかかるとしたら、少数の知人のメルアドが残っていることであろう。一抹の不安は残るが、これは致し方ない。データはアドレスのみで個人名はいれていない。それにすがるしかない。
７．あとは発覚を逃れるすべは機種変を行い、紛失機種と外見同じ機器を入手してとぼけるしかあるまい。だが・・・

驚愕の事実が判明するのである．（明日に続く）

　前振りですでに疲れてしまったが、今日のメインは日芸演劇科２年の総合実習作品『ボーイング＝ボーイング』である。原作は１９６０年フランスのコメディ。ギネスにもっとも上演されたフランスの戯曲として登録されているという。プレイボーイの建築家がフランス，アメリカ、ドイツのスチュワーデスと同時恋愛進行中。そこへ友人がやってくる。フライト時刻表をうまく使って、週に２日ずつ３人の「フィアンセ」とよろしくやっていたが、その３人がついに鉢合わせする状況になってしまった！
　1965年にはトニー・カーティス、ジェリー・ルイスで映画化。日本でも上演多数だが、1995年にはプレイボーイ役に渡辺篤郎、エアフランススチュワーデスに川島なお美、女中に片桐はいりのキャスティングという記録がある．
　これで大体作品の雰囲気はわかる．
　さて日芸２年生諸君の熱演だが、始めは翻訳調の台詞が鼻につき、どうかなとおもったがそこは本の面白さ、楽しませてもらいました。役者の滑舌、感情表現、あるレベル以上なのはさすがでしたが、よくできた3Dアニメをみた印象もある。トロンとトイストーリー１の中間ぐらいか。役者それぞれの印象が薄く、あの役者をもう一度見たい、と思わせる人が少なかった．器用貧乏なタイプだったのかもしれない。女優陣もそれぞれ美しかったが、日常の方がもっと生き生き魅力的かもしれない、と思う．北島マヤのように平凡なラーメン屋の小娘が役に入ると輝きだす、という瞬間を見たい。女中役とドイツのスチュワーデス役の人が存在感を示していた。劇中キスしまくっていたが、20歳そこそこの学生にいいのかね、off stage でもloveaffair起こしているんじゃないの、とか思った．日芸ならセミプロですからその程度は芸の肥やしにする世界かも．高校演劇じゃちと難しい．この話，現在の日本に置き換えて、取材しっかりやって脚本書き換えれば、そうとう面白くなる、と思いました．自分じゃ出来ないくせに勝手にいろいろ言うよね．
　さそってくれたsさんは舞台監督補助でいい位置だと思った．実習室の劇場キャパは１３０人程度だが満席。女子率高し。終了後外へ出たら、Sさんが一人立っていた。黙礼して通り過ぎたが、彼女のこの１年を思えば感慨は深い。一瞬見ただけだがずいぶんと大人になった印象を受けた。