2006年03月28日(火)
花見 [加齢黄斑変性]
今日の一句
この橋で花見した人今は亡く 浮浪雀
昨日予定通り
加齢黄斑変成の2度目の眼底蛍光検査をした。
2種類の色素を静脈に点滴注入して
その色素が眼底に回ってきたところを
写真に撮る。
血管の状況と出血の様子、
そして眼底の病変を確認する。
2度目なのでアレルギーがないことはわかっている。
前回同様、パソコンで写真を60枚ほど撮った。
それは次々にプリントアウトされてカルテに貼られる。
網膜縦断検査もした。
これは垂直、水平と点滅する光点が視界を走査する。
それで網膜の垂直方向の病変を確認するのだ。
私の推測では、魚群探知機のレーダーと同じ仕組みだと思う。
合計30分ほどで終わる。
3ヶ月ぶりにK先生の診察を受ける。
前回よりも状況は改善されていて
翌日施術予定のPDTは今回行わないことになる。
出血はあるものの
前回より少量である。
黄斑部位の変成、網膜の肥厚も
前回より少ない。
何より視力が0.7ある。
PDTをする基準である0.6を超えている。
実はこの検査も半分はあてずっぽうである。
相変わらず、見ようとすると
視界の中心部がぐにゃりとゆがみ
盲斑のように見えなくなる。
見えないものがなぜわかるかというと
左目では見えているからだ。
グリッド状の模様や
数字、文字、
あるいは人間の体など
いままで見慣れたものの
当然あるはずのところが消滅するのだ。
例えば電車の中から、
右目だけで車外の道路を見る。
横断歩道を渡って来る人々は
みな頭部がゆがんで小さくつぶれ
首を刎ねられたまま歩いている。
そんな風に見える。
それが視力検査に使う、一部が欠けたリングだと
指示されたそのリングのところが歪んで見えなくなる。
そこから視線をはずすと正常に見えるような気がする。
視線をはずすからきちんとは見えないが、
ゆがみがなくなっているのはわかる。
そういうもどかしい状況になる。
それで視線が外れた時、
見えたような気がする形をあてずっぽうで答えると
あたったりする。
この前の運転免許の視覚検査もそれで切り抜けた。
(もっとも身分証明に使うだけで、運転はしない)
でもまあ、確かに前回より悪くなっていないので
PDTをしないことは賛成である。
また3ヶ月先の眼底蛍光検査の予約を取る。
今回は症状のある右目だけだったが
次回は両目の検査をするよう指示される。
12月に地元の眼科医に見てもらってから、
眼鏡を2つ作った。
大学眼鏡研究所なるところである。
以前はハイテク老眼鏡といっていた。
いまはその名称は使っていない。
いずれも100%紫外線遮断というふれこみ。
一つは外出用で、
これは上の部分に薄く色が入っている。
いかにも年配の目が悪い人がする眼鏡になっている。
これをかけるとよく見える。
上半分はほとんど素通しで
下だけ凸レンズが入る。
右は軽く近視用のレンズになっている。
新生血管の部分は網膜が腫れているので
眼球がつぶれたのと同じ効果が生じ
焦点距離が短くなって、近視と同じになっている。
もうひとつは、中近距離用のもの。
これは色は入っていない。
教室で使うものだ。
手ものとの教科書と
少し離れた黒板と
さらに離れた生徒たちが
見えるように調整されている。
それに以前作った、近距離の手元用のものがある。
合計この3つを持っている。
今のところ、それでなんとかしのいでいる。
症状には確かに変動がある。
視覚全体に濃い霧がかかって
すべてのものがにじんでよく見えなくなる。
中心部分のゆがみも大きくなって
私の大好きなポップアップ効果も生じず
悪い方の右目をつぶったほうが
よく見える時がある。
これが状態の悪いときで
目を酷使して疲れるとこうなる。
年度の終わりで、仕事が一段落ついているので
最近は少し調子がいい。
視界のにじみもすくなく
ゆがみ部分も小さい気がする。
発病後1年未満
1回目PDT後の経過は
とりあえず順調ということにしておこう。
(同病の方の報告を読んだりすると
私の例は今のところ軽症と呼んでいいことがわかる)
Posted at 18時39分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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