2015年01月29日(木)
風信子 [日記]
今日の一句
風信子水栽培のありがたさ 浮浪雀
体力の維持が懸念されるので、
一度は取りやめた手術をやはりやることにした。
ハードルが二つある。
まず第一に病院が診察してくれるのか
次に入院手術に持ち込めるのか
南方1000kの世界遺産からやってきた母親
ここ1週間ばかり痛みを訴えている。
鼠蹊部ヘルニアで手術自体はそれほど大変なものではない。
問題は96という年齢である。
手術は成功しても本体が持たないことが考えられる。
それで苦痛がなければ事態の推移を見守ることになる。
島のお医者さんはこれは手術をしないと治らない、という判断である。
そこで1000k船旅で内地にやってきた。
内地のお医者様は様子を見よう、という判断だった。
そこで長女の家で預かったが、長女さんも高齢で介護疲れが出ている。
その上、入院して手術することになった。
一人で家に置いておくわけにいかないので、
次女が代わりに母親を見ることになった。
そこへ母親が痛みを訴えている。
病院のお医者さんも、痛ければ来てください、と言っていた。
まず第一のハードルは、島のお医者さんに電話をして、そこから内地の医者に口を聞いてもらい、なんとか予約なしでも緊急事態ということで診断を受けよう、という作戦で対応する。
これがうまくいくかどうかわからないが、ともかく行ってしまえと車椅子で出発した。
前回は病院から家までタクシーで16000円かかった。
今回は湘南新宿ラインのグリーン車で行くことにした。
安いし速い。
なんとか乗りこんだグリーン車で病院のお医者さんと連絡が取れた。
どうやら見てくれるらしい。
病院近くの駅から、タクシーで向かう。
診察を待つこと1時間、あれこれ検査をして
手術をすることになった。
担当のお医者さんは2人いて、女医さんは様子を見よう派、男性のお医者さんはやりましょう、という考えである。
わざわざ内地まで出てきて、何もしないで帰るわけにもいかない。
島に帰ったら、施設に入ることになっている。
その必要があるかどうかは微妙なところだが、
回りに看護疲れが出ているし、何もしなければ痛みは続くだろう。
それならば手術をしたほうがいい。
それで不測の事態が起こったら、それはそれまで、という覚悟である。
なんとか第2のハードルもクリアーした。
手術の前にいろいろ書類を書かされる。
合併症が起きるのはだいぶたってからですけど、そういう危険もあります、と担当となった外科の女医さんは言った。
ご高齢なのでこれは心配ないと思います。
(これは合併症が出るまで寿命がもたないかもしれない、という意味である)
妻にしてみればお母さんの一大事であるが、
昨日生まれた新生児の立場からすれば、ひいばあちゃんが入院する、ということになる。
お母さんは食欲著しく大変元気である。
耳は少し遠いがしっかりしている。
「疲れたでしょう」などと気まで使ってくれるのである。
入院手続き、手術の手続き、一通り済ませて1日仕事になった。
そのあとで病院のはしごである。
今度は昨日生まれた子供を見に行く。
このためまた東京を南北に縦断する列車に乗って移動する。
母親となった娘はベッドにipadを持ち込んで
携帯キーボードをつけて仕事をしていた。
授乳するというのだが、まだ出ない。
2日ほどすると出るという。これが出ないと子宮が
収まらないし、体重も減らない。
乳首を含ませるとおっぱいが出ないので不機嫌だが
哺乳瓶はよく出るので上機嫌で飲んでいる、とのことである。
そう言っている本人が新生児だった頃と同じである。
因果はめぐる、というやつだ。
生き死にのはしご担いで明日は雪
Posted at 21時22分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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