2007年08月02日(木)
夕顔
今日の一句
夕顔や白き顔(かんばせ)ふれぬ恋 浮浪雀
40年前にいったところへ
もう一度行ってみよう、という企画。
センチメンタル・ジャーニーというわけだった。
美術部の表敬訪問のあと、
そこから駅まで歩いてみた。
美術部の合宿場所は
いわば軽井沢あたりの感じで
高原のリゾートである。
その入り口から駅までは一本道で
送電線や水田がある景色から
家屋が増えてよくある地方の駅前となる。
観光地名のある横断幕や駅前の旅行案内所や
さびれた大きな喫茶店などがある。
そのどれにも私の記憶に当てはまるものはなかった。
冬はスキー場になる裏手の山と
稲の青さと空と雲と
あたりを吹き渡る夏の風と
いわばどこでもある自然が
私の記憶を刺激した。
40年前は田園風景が広がっていて
藁葺き屋根の民家があちこちに散らばり
道は舗装されていない砂利道だった思う。
ipodに40年前の歌謡曲や
1967までのビートルズ
ポップスなどを400曲ばかり入れて
聞きながら歩いた。
忘れ得ぬ君 テンプターズ
Les Feuiles Mortes Yves Montan
花と小父さん 伊東きよ子
Purple Haze Jimi Hendrix
こんにちは赤ちゃん 梓みちよ
Una Lacrima Sul Viso Bobby Solo
Scarborough Fair Simon & Garfunkel
ワシントン広場の夜は更けて ダニー飯田とパラダイスキング
この広い野原いっぱい 森山良子
Massachusetts Bee Gees
こんな感じである。
私と同年輩の方ならわかっていただけるかもしれない。
こちらの方が私には遥かに懐かしかった。
それでおおよその見当はついた
40年ぶりのあたらしやにも
当時を偲ぶものはまったくなかった。
1998年
長野冬季オリンピックで
すべて変わってしまったのだ。
あたらしやにはクーラーはなく
食堂にTVもおいてなかった。
部屋の作り、廊下の様子
すべて質素で清潔だった。
そういう演出なのである。
40年前
あたらしや
古くなっても
あたらしや
と戯れ歌を書いて申し込みをした。
すでに過去は頭の外には存在しなかった。
確かめるすべもないままに
脳の中にうずいているだけである。
あたらしや
あたらしいから
あたらしや
翌朝窓の外の写真を撮ると
今の仕事のための次の場所へ向かった。
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2007年08月01日(水)
井水
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