ぱーこシティ

会場視察

今日の一句
竹竿で実梅落として仰ぐ空　浮浪雀

例によって夜中のメール業務
あれこれ相手が違うので、頭の中が混乱してくる。

業務２関連、と書くと後から自分が読み返してわからないので
ＮＰＯ法人関係業務としておく。
無謀にも無知蒙昧を顧みず複式簿記を手がけた。
現金出納帳は、事実データだからこれに迷いはない。
１年でほぼ1000件余りのデータ入力を行った。
１件につき、日付、金額、収入か支出か、
それが基礎データである。
これはネットからエクセルの様式を落として使った。

この様式のシステムを始めて使ったのは、中学３年生の時である。
私は生徒会の会計だった。得票数361票で第１位。
ちなみに第２位は会長の360票、役員内でむっつりスケベの異名を取るＭだった。
生徒会費は年額1000円程度だっと思う。生徒数は1クラス50人×１学年７クラス×３学年で1050人概算1000人とすれば、総額100万円ほどになる。その程度の会計業務はこの現金出納方式で充分である。予算委員会で野球部が30万、マチュア無線部が40万たててもめた。まあ、その話はいずれ私の中学時代のネタに取っておく。

ところがNPO法人では複式簿記で記入する、とあった。
金の出入りにそれぞれ名称がついていて、金額に名称をつける作業を仕訳という。
記入欄が２つあり、どちらにも同額の値を記入する。
左側が借方、右側が貸方と呼ぶ（なんでも大英帝国の銀行業が始めた記載方式らしい）。
この仕訳がまるでわからなかった。

実例を見る。
相談業務でクライエントから相談料を6000円頂く。
まず、日付、クライエント名、担当者名、そして6000を２箇所に記入。
左側に「現金」と記入、右側に「売り上げ」と記入する。
「売り上げ」という言葉はちがうんだが、ここはやはり「相談料」だろう。そう思いながら記入するので、作業実感としてはなんだかこころもとなく自信がない。
ところでその6000円を銀行に預ける。
左側に「普通貯金」右側に「現金」と記入。数字は6000が二箇所に入る。
同じ「現金」でも入る場所によって意味が違うのだ。
この「現金」や「売り上げ」や「普通貯金」という金額に意味づけした用語を
「勘定科目」と呼ぶ。「勘定奉行にお任せあれ！」のＣＭでおなじみの「勘定」である。
勘定とは会計項目のジャンル分けのことで、主なものをあげると
資産、負債、元入、収入、経費、などである。
それらのジャンルにそれぞれの勘定科目が属している。
資産ジャンルには現金、普通貯金、などが入る。
売り上げは、収入のジャンルになる。

だから、相談料として6000円もらった、というやりとり（取引）は、この複式簿記で記入すると、当事業所の資産が6000円増えた。それは売り上げとして現金で6000円の収入があったからである、とまあそういう意味になるらしい。と推察する。それが合っているかどうかは、専門家に判断してもらわないとわからない。

その処理をするために、また検索して、excelIBなるフリーソフトをダウンロードした。ソフトは無料だが、マニュアルと設定変更の権利が有料になっている。始めはフリー、いいところで課金システムが発動するネットゲームみたいだ。でも個人でやっているようだし、このデータベースをつくるのはハンパな労力ではない。そしてなにより私がこの分野をまるでしらない。それでマニュアルと設定変更のライセンスを購入した。

複式簿記の入門編のサイトをいくつか見ながら、現金出納帳のデータを複式簿記のやり方（と思われる処理）で1000件程度を入力した。そうすると、企業の経済状態を表す、決算書（貸借対照表、減価償却費、損益計算書）総勘定元帳、固定資産台帳、などが自動的に算出されるのだ。

そのあとで、このデータベースを色々いじって、月別のデータをみたり、ある値を変えて何に反映されるのかを確かめたりした。

ところでNPO法人は年度が変わったら、法人認可の役所である東京都と法務局に活動状況と決算内容を報告しなければならない。その報告内容は、
１． 事業報告書等提出書
２． 事業報告書
３． 活動計算書
４． 貸借対照表
　　　　計算書の注記（注記というのは言葉のあやでこれがラスボス級）
５． 財産目録
６． 前事業年度の年間役員名簿
７． 前事業年度の社員名簿（10人 以上）
となっている。
そのうち、３活動計算書と４貸借対照表と計算書の注記と５財産目録はこの会計ソフトでは直接の参考にならない。そこで、ＮＰＯ法人向けのソフトを購入した。これは４万円ほどする。さすがにフリーのソフトと違って至れりつくせりである。ただ余りに詳細で私のような素人にはわからないところだらけだ。

そこでまずこのソフトに慣れなければならない。また1000件余りのデータを一件一件入力する。そして用語の意味とこのデータベースの挙動を確かめて一応の結果を出してみる。それを税理士さんに見てもらっている。法務局には財産目録を申請しなければならない。法務局の申請は税理士さんの管轄ではなく、司法書士の管轄だそうだ。司法書士に頼むとまた経費が発生するので、これは自分でやった。法務局まで行って相手の顔を見て申請業務の実態を経験してきた。

とまあ、ＮＰＯ法人がらみの業務２は私にとって始めての経験が多い。うまくいくかどうか自信がない。けっこうなストレスである。このＮＰＯ法人はストレス対処法研究所という。ストレスとうまくつきあうためにやり方を研究し、ストレスにさらされている方の相談を受けて、そのストレスとうまくつきあう方法を一緒に考えて解決しましょう、というのがこの法人の業務である。他人のストレスを解消するための業務が何より私にとってストレスである。

この一連の作業を通じて、こうなったら人に頼むのでなく、自分でやってみるしかない、とストレス対処の基本原則に立ち返った。ストレスをなくすのでなく、ストレスを自分の活動の糧とするのである。人間、生きている限りストレスからは避けられない。ならばそれとうまくやっていく自分に合った方法を考えてともかくしのぐしかない。税理士、司法書士はけっこう大変そうだ。この手の士業で一番簡単なのは、行政書士である。通信教育ならなんとかなるのではないか。ＡＫＢもやっているではないか。そもそも私は大学入試の時から通信教育にはお世話なっている。相手の様子もすべて知り尽くしている。もう半世紀もつきあっているのだ。よーしこれだ、これしかない。

というわけで今度は行政書士に挑戦することになった。まあ37歳の私にとって頃合いのストレスだろう。経費も精神保健福祉士の１／１０ほどで済む。さっそくネット検索、あれこれ見て自分に合いそうなところに見本を注文した（イマココ）

ところで、この土曜日だが、業務２関連で企画している夏の研修会場を視察。例会もこなして名曲喫茶などで和み、その後で業務２事務所に行って、郵便物と会計処理をして帰宅、即轟沈となった。