ぱーこシティ

季節

今日の一句
冬紅葉心変わりは色変わり　浮浪雀

高校古典講座　管鮑（くわんぽう）の交（まじわり）
いよいよ史記である。司馬遷の名とともに知っているが、それ以上は良くは知らない。
でき面菅仲は貧乏人。友達鮑叔は心の広い人。菅仲は鮑叔をよく騙していたが、鮑叔は悪口言わずにいいよう、といってた。菅中そのうち内偉くなって斉の主君が天下統一したのは、菅仲がブレーンだったから。で、その菅仲が言うわけ。
おれは鮑叔と商売やってもうけを結構がめたけど、あいつは文句言わなかった。おれが貧乏だと知ってたからね。あいつのためになると思って、やったことが仇となって下手打ってあいつを困らせた時も、時期が悪かったと涼しい顔さ。おれはなんども君主に使えてなんどもクビになった。そのときもおれをバカだとはいわなかった。これも時期が悪かったの一言さ。戦でトンズラしたけど、あいつはおれをびびりだと言わなかった。おれに年取ったかあちゃんがいたのを知ってたから。公子糾が負けて死んだとき、召忽のやつはそれに殉じて自害したがおれは捕虜になって罵られた。そのときも鮑叔は、おれのことを恥じ知らずと思わず、おれの巧名が世間に知られない方がよほど恥ずかしいとさ。俺を生んだのはとうちゃんかあちゃんだけど、おれを本当に理解しているのは鮑叔のやつだ。
史記は英雄の自伝シリーズを集めたやつだってさ。横山光輝が喜ぶわけだ、ってのが前半。

KIDS保護者会
久しぶりにスーパーサイヤ人出動。テンションあげてしゃべりまくった。片付けなどあって１時間以上撤収時間が遅れた。

紙の月　★４つ
圧倒的描写力と動機の説明不足、というか小綺麗にまとめた印象で残念。小林聡美＞石橋蓮司＞宮沢りえ＞＞大島優子。

霧島部活やめたってよ
の監督。期待してたが、イマイチ不満。

季節

今日の一句
田鳧って鳥だってさ知らねえし’アホ）　浮浪雀

歯医者
ラスボス前の調整治療
１時間を超えてやりました。

そのままKIDS業務

打ち合わせ
相談業務は企画書作成だが
天使来襲して進まなかった

相談業務は４名登場して
なんだか放課後の教室って感じになった。

KIDS業務に戻る
ゾンビ肩車
ゾンビなまはげ
ゾンビおままごと

明日の保護者会の準備をして撤収

武蔵野

今日の一句
首巻いて団子結びのJKマフラー　浮浪雀

朝に年金高校生のビジョン
今の専門学校なんていかなくて
山吹の情報科４部に再入学して
年金高校生ってのをやったほうがよかったか、
と思い直した。
情報科４部の倍率は0.38とかそんなものだから
合格の可能性はある。
私は面接の様子を思い浮かべた。
「学校に迷惑はかけないから」
とか頼み込んでいる。

いろいろ雑用

書籍払込
郵便局で完了

自転車定期点検
予約を取らないといけないらしい
メカニックに聞いてくる、と言って奥に入った。
今日頼むと12月１日になります、とか
明日になります、とか言われる。
今まで８年ほど、毎年この時期自転車の定期点検をやっているが
こんなことは初めてだ。
なんだか釈然としない。
営業のやつが、整備の内容を知らず、なんだか店の都合を押し付けられているみたいで、嫌になった。頼まずに自転車引きずって、駐輪場まで行く。
途中に自転車屋があったので、頼むとここのメカニック営業さんは自転車を見て、夕方取りに来てください、と言われる。料金も前の店は5000円以上取るのに、ここは500円である。すばらしい。吉祥寺の実力に入れておこう。

次は立川のBOSE
電話すると、女の店員が出た
症状を一通りいうと、
まだBOSEの人が来ていませんので
折り返し電話しますから電話番号を教えてください、という。
じゃお前は誰なんだ。

しばらくして電話が来る。
昨日サービスセンターに電話したことと
同じことをもう一度言う。
品物を受け取ってセンターに郵送してくれさえすればいい
センターがそう言ったのだ。
ところが電話の向こうでは、顧客対応のマニュアル通りにやらなければならない、と思っていろいろ聞いているようなのだ。
結局持ち込むことになって話は終わった。

しばらくして現地へ行く。
私はサイトからダウンロードした修理依頼書まで書いていった。
電話したものですが、というと
電話で聞かれたことをまた言わされて、
店の修理依頼書がありますからこれを書いてください、ときた。
そこに記入することはすべて記入して持ってきている。

仕方がないから、名前、生年月日などかいて
症状のところは、別紙参照と書いた。
そこで気がついたらしくて
今度は、私が渡した紙を写してきて
これでいいでしょうか、とお伺いを立てている。
メカの全くわからない営業だった。
なんだかうるさい客が来た困ったj困ったと
ビクビクしているようなのだ。
私は慇懃に対応しているんだけどなあ。
まったくマニュアル頭で、
自分で何をすればいいのか、まるで考えていないようなのだ。
30代半ばとみた。いいのかこれで。
とぶちぶち文句を言うようじゃ、私も焼きが回ったね。

モノレールで玉川浄水まで行く。
そこから歩いて鷹の台、を経て新小平から職場に行った。

メール連絡で案件資料を確認する必要が生じたのだった。
１時間ほど臨時出勤して撤収。

スタッフルームより

今日の一句
凩にユニクロダウンの頼もしさ　浮浪雀

冷たい雨。

ネット業務
というか何をしたか忘れた。
もともと落ち着きなく
あれこれ気ぜわしく動き回っているが
何一つ完結しない。
したことはすぐ忘れる。
という生まれつきが
老人力獲得すると
これは無敵になる。

その場所に行くとそこですることを思い出す。
そこを離れると忘れている。

昨日はあれこれやったはずだが。

高校古典講座　推敲
これは知っている。文章に手を入れて直すことだろ。
だが原文は貧乏人がロバに乗って科挙の試験に行くところから始まる。
僧は推す月下の門
てな詩句が思い浮かんだが
ここは「推す」がいいのか「敲く」がいいのか。
きやつロバに乗ったまま、
身振り手振りで押したり叩いたり
あぶないったらありゃしない。
そこに都の長官の行列が差し掛かる
あぶねえな、お前なにやってんだ
まあそういうな、訳を聞いてみろ
そこで科挙浪人と長官の話となる。
それは「敲く」だろ。と長官
長官はそれほど詩に熱中しているこの無礼者と意気投合し
仲良く文学について語り合いましたとさ。

ところで、この「敲く」の方がなぜいいのかについては諸説あります。

その１　「推す」だとあらかじめ内側から閂が抜いてあるということだから、この訪問は予定されていたものだ。それじゃあ、月明かりに誘われてふらりと友人のところにやってきた、ということにならない。風情がないじゃん。だから「敲く」がいいんだよ
その２　月明かりだぜ、あたりは誰もいない　シーンとしている　おそらく晩秋だろう　そこでギギーと音がしたら興ざめじゃん　やはりここは「カンカン」と冴え渡る「敲く」の響きだろう
との解説でした。私も、その２と同意見

KIDS業務
諸連絡
控除申請書類提出
企画意見調整
講師教材準備
ゾンビお勉強
ゾンビ馬乗り
ごミサ
傘が入れ替わっていた
私の骨の多い傘が見当たらず
ワンタッチの優れものだけが残っていた。
これは神様の贈り物であろう。
そのまま使うことにした。

定時撤収

勤務先地元でQB床屋
髪染め

やはり轟沈が待っている。

歯科医院

今日の一句
枯野行きただ茫々の枯野かな　浮浪雀

結局夜中に高倉健のNHKスペシャルを見た。
NHKの取材はさすがに労力をかけている。
ただ最後の質問はどうよ。
何をしたいですか
とか夢はなんですか
とか
まあ要するに自分の描いた絵に
相手をうまくはめ込んでまとめたいんだろう。

晩年高倉健が自分のやりたい映画だけに出演して
あるべき日本の男の象徴となった、という筋書きだが、
高倉健はやはり任侠映画だろう。
粗製濫造して役者自身もおかしくなった状況で
どうしようもなく撮った映画に彼の輝きがあるのではないか、
そんな訳知りの感想が思い浮かんだ。

歯医者に電話して、急遽予約を入れてもらう。
受付女子はいやに慇懃だった。
午後の２時半の時間が取れた。

ほっておいたレポートを完成させなければならない。
と思って別邸に行く。
そしたらBOSEのスピーカーがおかしくなっていたのを思い出した。
マニュアルダウンロードしていろいろやったが解決しない。
次にサポートセンターに電話する。
別邸から子機で電波飛ばしている家電話でかける。
マニュアルには４つ番号が書いてある。
phs,IP電話はこちら、というのと0120局番
さらに一般の電話番号もある。
かけると音声ガンダンスがでて、希望番号をプッシュする
ところがどの番号を使っても、それ以上先に行かない。
これで１５分ほどかかる。
仕方なく今度はiphoneからかける。
この電話だと通話料金がかかる。
２回目の番号プッシュでつながり、
相手が出た。
３つあるスィッチを長押ししてリセットする、というのが提案された解決方法だが、どれを試みても解決しない。
結局修理センターへ郵送することになる。
保証書と日付のわかる領収書が必要だが、これはKIDSに置いてある。
郵送料はこちら持ちなので、直掩店に持ち込むことにする。
直営店をネットで調べる。
秋葉原はもちろんだが、新宿、渋谷、池袋、立川と
あちこちある。
問題は保証書とレシート領収書である。
まだ、あるだろうか。
この前捨ててしまったかもしれない。
それならネットで買ったヨドバシのサイトの購入記録にあるかもしれない。
それを探してみるか←イマココ

そんなことしていたので、レポートは進まなかった。

それからこれを書いて、歯医者の時間となる。

受付嬢とは妖怪ウォッチの話で盛り上がる。
相手がその話題をふってきたのだ。

治療は接着剤を普通に使い固定した。
たくさん使うと、次の治療の時に外しにくくなる。
少しだと、今回のように緊急で固定してもらうことになる。
その塩梅が難しい。
何事もバランスだね
150円で済んだ。

帰りにAUショップで契約変更
パケ放題から話放題にしてもらう。
私の契約だとほぼ同じ経費らしい。
パケット使用量は10月1.33G、11月は今日までで0.76G
９月分はわからない。上限は2Gでそれ以上は重くなるかオプション契約にしなければならない。
まあ、外出時にネット使用を抑えれば、大丈夫だろう。
wifiがつながるところでは、wifiを入れればいい。
youtubeなど電話回線で見るとオーバーするかもしれない。

話は無制限になるので、今後電話料金を使いたくない人は
こちらからコールバックしますので、よろしく。

高校古典講座　漢文になる
朝三暮四
この言葉は知っていたが、内容は全く知らなかった。列子である。
猿好きで群れなす猿を飼っていた男がいる。
猿の気持ちがわかり、猿も飼い主のことがよくわかっていた。
家族に使う金も猿の餌代にしていた。
ところが急に貧乏になり、猿の餌代を浮かせなければならない事態となった。そんなことしたら猿から嫌われる、何かうまい手はないか。
いままでさあ、朝晩４つづつあげてたけど、今日から
朝飯３つ、夕飯４つにしたいんだが、
猿立って怒る。やだやだ食物よこせ
あそれじゃ、朝４個にして晩３個でどう
おーそれでいいよう、猿喜ぶ

講師の先生は言われる
なんで猿はこんなに簡単にだまされたんでしょうか
それは話を持ちかけたのが朝食前だったんですね。
空腹の猿はともかく餌が欲しい。
毎朝４個もらっていた。
それが３個になるなんて我慢できない。
そこへ４個でどうだ、と言われた。
不満ながらも困ったな、と思っていたところへ
１個増えた。
これには跳び上がって大喜び。
夕方のことなんてもうどうでもいい。
となるわけです。
大胆な解釈である。
原文にそんなことは何も書いていない。

教訓１
こんな風に頭の聡い奴におバカさんはだまされるんだよ
教訓２
中身同じでも言い方変えれば騙せるよ。

なかなか含蓄深い話であった。

Mに電話する。
用事があって挨拶もせずに帰ってすまなかった
引出物持って行きました？
いや、持っていかなかった。
じゃ、送ります。
聞いたんですけど、またキャンプをやるとか。
うん。まあ、みんな忙しいから（どうだろうか）
やりましょう。やはりあそこでやるんですか
そりゃ、聖地はあそこしかないだろう。
おお、そうですか（楽しみにしてます）
じゃ。

電話の様子では、すでにMには大人（たいじん）の趣があった。偉丈夫そのものである（196cm）。
（まあ、細かなことはどうでもいいしょ。なんとかなりますよ。）と私は言外に言われた気がする。

よし、やるか。
私はさっそくサイトを調べた。
まだやっているようである。
決行日は2015年7月18/19か25/26だな。
例年この時期やっていたからだ。
青野原オートキャンプ場
聖地奪還の十字軍キャンプとなろう。

電話が終わって、やはり私の思い過ごしだった、と思った。
あることないこと勝手に妄想して勝手に気をもむこの私の性癖はどのように使えばいいのか。どんなものにも使い道があるとは思うが。

妻帰還

今日の一句
朝食の葱を切らしてのみ納豆　浮浪雀

妻が小笠原から帰ってきた。

夜三日月山から沖を見ると
まるで暗い海の上に
町があるみたいに密集した灯りが見える。
密漁船団の灯りである。

そういうことは現地の人に聞かなければわからない。

M結婚式の忘備録はまだまだある。

会場スタッフねえちゃんとの会話
「呼ばれますので、出て話してくださいますか」
「わかってます」
私の出番を知らせてくれたのであろう。
委細承知、スタンバイは完了している。
スタッフお姉さんはさらに念を押した。
「言ってくださいね」
ここから話はおかしくなる。
お姉さんがさらに催促するので、進行上の問題から予定が変更になったのかもしれない。
「誰に言うんですか」
私は自分の出番が変更になり、そのことを誰かに連絡する必要が生じたのかもしれない、と思ったのだ。
「はい、言ってください」
「言いますけど、誰に何を言うんですか」
「お願いします」
「誰に言うのかわかりません」
「？？？？」
そんなやりとりがしばらく続いた。
お姉さんは話が通じないと思ったのか、一礼して引き下がった。
しばらくして、向かいのY高原のところに言って、同じ要請をしている。
こんどはY高原が混乱した。
「いや僕は言われていません」
「言われるんじゃなくて、言うんです」
「？？？？」
まったく話の通じない人たちね、という表情が一瞬見えた。
一礼して引き下がる。
それ以降、そのスタッフは私たちの席に来なかった。
そうこうするうちに総合司会のHが私を呼名して、登場となった。

の件とか
各紹介プレゼンの内容と進行状況とか
その他もろもろあるが、今回はここまでにしておこう。

日曜日は日常復活業務少々
夜は境に進軍

月曜日は、家事万端
竹芝に妻を迎えにいった。
同じ船で40年ほど前生徒だった男が降りてきた。
この前TVで見た漁協の要職にあるN彦氏で
かれはまた妻の親戚筋に当たる。
中国船問題の陳情に来たのだった。
一緒に島の要職者も来ているという。
私は声をかけた。
かれはただちに私に気がついて
どうもどうも、と挨拶を交わした。
私は、ご苦労様です、と言った。
（陳情のことはきいています）という意味である。
話はそれだけで終わった。
彼はまた、島での妻の一番の友人であるT代さんの弟でもある。　
ついでに海運の所長M崎氏も乗っていた、
との妻の報告である。
M崎氏は40年前、私の担任のクラスにいた。
３年前、一度島で再会して飲んだ。
私は、小津安二郎の遺作「秋刀魚の味」を思い出した。
落ちぶれた退職教師が出世した教え子に同窓会に呼ばれる。
教え子は始めあだ名で呼び捨てにして、その教師を呼ぶかどうか相談する。
いざ教師が来ると、先生と呼んで昔話に興じる。
老教師は、教え子をさん付けで呼び、したたかに酔ってしまう。
なかなか哀切きわまりないエピソードであった。

BOSEのblue tooth speakerが不調
サポートセンターの対応

iphoneの電話着信履歴があれこれ。
今回話題のMの分もあった。
時間が妥当でないので、返電しなかった。
そのほか連絡の必要なところがいくつかあった。

仮歯が不調。
休み明けにはあのクールビューティの受付嬢に予約を取らなければならない。

録画した健さんの NHKスペシャルも見ずに轟沈となり果てる。

地元

今日の一句
寒鮒バケツにバス乗り継いで　浮浪雀

昨日からの続き

私はなぜこんなに新郎Mに肩入れしているのだ。　新郎Mは中学時代に父親を亡くし、女手一つで育ててくれた母を亡くし、いわば何の後ろだてもなく一人でここまでやってきたのだ、と思った途端　私もまた後ろだてなくやってきた、と思っていたことを思い出した。　小学校３年生から寝たきりの母を22歳の時に亡くし、その１年前に父を亡くし、進学も就職も結婚もすべて一人で決めてきた、と思っている。ここに参列したY校関係者は事情こそ違えおそらく同じような思いのはずだ。そんなこともあって私は勝手にMに思い入れているのだ、と気がついた。いままでずっと自分と同じサイドにいたと思っていたMが不意に遠くなった気がした。そういうことなのか。ならばこれ以上私の勝手な思い込みをMに押し付けるわけにいかない。だが裏切られたという勝手な思い込みと幸せそうな二人の現実が私の中でうまく折り合いがつかず私はやはり釈然としなかった。いくら時間が押しているとはいえ、挨拶もせずに会場を立ち去ったのにはそんな私の気持ちが反映していたのではなかったか。不発に終わった高校部活時代の顧問としたネタは次のようなものだった。彼は始め壊し屋として私の前に姿を現した。理科準備室の備品を壊し地区大会本番でドアを壊し（乱暴をするのと乱暴に演じるのは違うと審査員に言われ）数々の物品を壊し続けてきた。その巨像のような体で。次に彼はいじり屋だった。教師をいじり倒し（ここで爆弾教員マッキーの登場となる）周りの友人をいじりまくった。愛の反対語は無関心である。周囲に打ち解けず自分の中にこもって人間関係がうまく結べない奴は許しておけない。最大の敬意を持って関心を表現しなければならない。これが彼のいじりである。我々普通のインチキ野郎はそういう孤独な人間に対して、その傲慢な核心的な弱点にふれずに、君もいいとこあるじゃない、という善意の（時には善意を装った無関心の）表現で接する。これがインチキ野郎である。彼の接触方法は正反対のものだった。いわばその弱点そのものに直接アプローチするのである。君って友達いないよね。そんなに口をひんまげてちゃ友達できなないよなね。実際彼がそう言ったということではない。そういう近づき方なのだ。その無礼極まりない心優しい勧誘を受けて彼の周りに、あるいは演劇部に人が集まってきたのだ。そのことを一番理解していたのが部活創設顧問のM嬢である（ここで登場）無礼極まりない心優しいメーワク野郎のいじり屋として。そのあと彼は学費をアルバイトで貯め鍼灸の専門学校へ入学する。いわば人を治す仕事に入ったのだ。彼の第３ステージは治し屋ということになる。私たちの隣に座った彼の専門学校時代の後輩が「M先生は」と彼のことを話しているのを聞いた。そうか、Mはすでに先生と呼ばれる身分なのだ。意外だったがすぐにそれも当然と思われた。彼が壊し屋として私の目に登場してから20年が経っていた。私が知っているのはその始めのほんの３、４年だけなのだ。ここで私はさびしい気持ちに襲われる。そうか、私は勝手にMを自分の味方だと思っていたのだ。Mが自分と同じ苦労をしていると考える根拠はもう一つあった。それは新婦が呼んだseisen familyと座席表に書かれている友人たちが育ってきたカトリックミッションと同じ文化的環境を持つ職場に私はここ10年過ごしてきたのだ。勝手にやれ、という学校。から勝手にやるな、という学校に。同じ教師という立場で移ってはじめに私を襲ったのは失明が危ぶまれる眼病である。もうものを見なくていいよ、といいうことなのか。幸い病は進行することなく現在に至る。同じような苦労をMは背負ってしまうのではないだろうか。そんな自分勝手な危惧。
そして最後の第４ステージでは、今度はM自身が癒されや屋として幸せな結婚生活を送って欲しいという私の願い。（そこには当然この私がそれを見て癒されたいという思いが反映している）癒されるなんてそんなインチキな言葉を軽々しく使いたくない、そう思っているからこそ、軽々しく使わなければならないという屈折を抱えて口ごもりつつ。

そんなネタだった。卒業式パジャマ事件。お月様へようこそ本番テキーラ本物ウィスキー事件。ここに参列している悪友たちとの数々の悪行イタヅラ三昧、それらは、みな彼の心優しい逆説に満ち満ちている。

ここでタイムアップ