ぱーこシティ

澁谷

今日の一句
木瓜咲くや才気走って落とし穴　浮浪雀

夜中にポプテピピック
神回ということだが、半分寝てた。

また履歴書を書くことになった。
以前書いたのは2015年だから３年ぶりである。
写真で取ってあるので、それを見ながら少し改編した。
ネットあさると、リクルートのサイトに職務経歴書のフォーマットがあった。
私にぴったり合うのはないが、このフォーマットに合わせて書くと
ある種の社会ではこういう切り取り方がスタンダードなのか、と思ったりする。

シナリオセンターで脚本家の講演会がある。
せっかく電車賃を使って行くのだから、渋谷で映画。
リメンバーミー
★４つ
ピクサー・ディズニーは鉄壁な表現力。
話★４　技術★５　キャラクター★４
主題歌のアカデミー受賞も映画を見ると分かる。
曲だけだとグレーテスト・ショーマンのIt's meの方が
迫力あるけど。
めちゃめちゃいい映画じゃん！
と隣の女子高生が言っていた。
併映のアナ雪は寝てしまった。
エルサとアナの歌はうまかったです。
オラフは相かわらず。

脚本家の話
映画「北の桜守」はつまらなかったが
その脚本家の話は面白かった。
実作者の現場の話がつまらないわけがない。
シナリオセンターの卒業生だから私の先輩と言うことになる。　
1952年生まれだから、３つ年下である。
おそらくこの映画が最後の作品になるのではないか。
今は母親の介護で忙しくて映画など見るどころじゃない、とのことだった。

吉永小百合の北の３部作はすべてこの方の脚本である。
そしてこの３部作は監督、キャストとも現在の日本映画の有名人をもれなく集めている、と思われる。つまりは企画優先の映画である。私がぶちぶち文句を言っていた箇所の半分は、脚本家のせいというよりは企画のせいだった。予算不足で芝居の演出をつかったり、過激な描写をやめてテーマを隠してみたり、大人の事情がずいぶんとあったようだ。１作目の北の零年が2005年。この年に夫の監督が亡くなっている。このシリーズの脚本家に抜擢されたのは、いわば制作者からのプレゼントではないだろうか。

脚本家は県下随一の公立の女子高を卒業。青学を卒業して建築会社に就職するが、部長の秘書役が嫌になり、初出勤二時間で人事課に文句をつけた、という豪傑である。気の強い女の人だ。仕事にすぐ慣れて二時間仕事をするとあとはすることがない。母親に言うとシナリオを勉強したら、と助言された。本を読むのは好きだったが、映画のシナリオを書こうなどと思った事はない。退勤後に３ヶ月ほど通った。シナリオを書くのは面白かった。上のクラスに行こうと思ったが、お金がない。そこで仕事しながら覚えようと作品を日活ロマンポルノとＴＶに出した。なぜ日活ロマンポルノかというと、青学の学園祭で上映したのを見た。そんなものは見たことがないので驚いた。レイプされた主人公が感じてしまうという内容でそんなバカなことはない！と憤った。それでレイプされた子と友達の女の子が横須賀中を走り回る、という作品を書いた。テーマと熱い思いと話題性（新しかった）があったんだと思う。入選した。しかし監督（藤田敏八）に全部直された。私が書いた物で残ったのはたったの２行だった。ぞれで悔しくてプロになってやろう、とおもって勉強した。黒沢じゃない笠原和夫のシナリオを勉強した。笠原はせりふがすごい。

楽しかった作品はビーパップ・ハイスクール。実際の不良達との交流が楽しかった。夫はこの監督。それ以降、この監督の作品は妻であるこの人が書いている。W先生の原作をシナリオに猶したときは、ころしてやる、みたいな抗議の手紙が原作者から３枚ほど来た。それで書き直したら実力を認めてくれた。それから文句を言われることも少なくなり、最後は全部任せてくれた。そうなると責任が生じる。作家が大切にしているものを土足で踏みにじるわけにはいかない。

この作品のテーマは太平洋戦争終結時のロシアの裏切りである。不可侵条約を一方的に破棄して、樺太の桜を皆切った。日本の象徴を根こそぎにしたのだ。それを守るのが吉永小百合。でもほとんど描けなかった。

これは認知症を描いているので、吉永小百合さんはよく演じてくれた。静かな熱演というのはああいうもので、やはりスターだなと思った。分からないことは医者に聞く。間違ったことをしたらfake newsになってしまう。そういうことはできない。資料は調べるだけ調べて、現地に行ってその土地を踏んでみなければわからないことが必ずある。村上春樹みたいにどこだかわからないのは良くない。土地の力という物がある。

さて私は昨日wikipedeiaで調べて、北の３部作はこの最後の作品だけ脚本家が違う、と勘違いした。なぜだかわからない。質問は始まる前に紙に書いて回収する。その質問に北の・・・シリーズ３本目で脚本を書くようになったのにはワケがあるのですか？と書いた。まったく間違った質問である。そして司会の若い男が吉永小百合の３部作すべてのシナリオを書いた、と講演者を紹介したとき、自分の間違いに気がついた。なんだか知ったかぶりして（そかもそれが間違っている）上から目線のサイテーな質問である。いい年して中２病かよ。あの質問が読まれたらどうしよう、と気が気でなかった。一時間ほど脚本家が話して、最後にでは質問を読みます、といって回収した紙を読み始めた。私の質問を読み始めたが、途中で内容が誤っているのにきがつき、これは、と言って読むのをやめて次の質問紙に移った。やれやれである。
だがこういう恥ずかしいことはいままでに何度かやっている。高１のコンドーム事件。都立大の時のソネット事件。穴があったら入りたい、という経験である。
こりもせず今回もまたやっているのか。生半可な知識で知ったかぶりをして上から目線でいい気になって「自分スゴイだろう」と言いつのる恥知らずな中２某である。

小雨の中、この前の通りを夜に歩いて渋谷駅に行った。