2005年12月17日(土)
蕪汁
今日の一句
蕪汁湯気の向こうの千代の山 浮浪雀
仕事を最低限こなして
2時間休暇を取って
以前の学校の文化祭に行く。
前からそう思っていたが,
予定外の入院で試験関係の処理が
終わらなかった。
それが心残りである。
それでも目当ての劇に
開始20分ほど遅れて到着。
もう薬も抜けているだろう、と
なめてかかったら、
ほんの少し直射日光にあたっただけで
顔半分が日焼けした。
恐るべしビスダイン
未知との遭遇のエピソードみたいだ。
演劇部は地下なので
その心配はありません。
お月さまへようこそ。
10年前に同じ芝居をしたOBが来ていた。
このシーンをやった、と
懐かしそうだった。
まずまずのでき、といったところか。
会場のせいか、定時制の大会のときより
セリフはよく聞こえた。
いい脚本である。
相変わらずMがうまい。
いつか大向こうを泣かせる役をやってもらいたかった。
今回の芝居でその私の願望はほぼ達成された。
ありがとうM
予定外に「ゆめであいましょう」をやるという。
これが本領発揮といった出来で
私は十分楽しんだ。
すでに10年近く前
始めから終わりまで明かりなしでやろうという
伝説のcheep deep darkness第1 稿の設定が
初めて現出した。
闇鍋である。
オープニングとエンディングの構成もうまい。
相変わらず内輪ネタで勝手に盛り上がる。
こうこなくっちゃ。
それ以外のショートコントも
まずはよくできている。
こういう観客にこびない芝居もめずらしい。
私が知っているキャストがでるのも
今年で最後である。
見られてよかった。
演劇部の後は
30分ほどで7階からぐるりとひとめぐりして
知った顔にはあちこち挨拶する。
テンションが一気にあがって
なんだか酩酊状態にちかい。
懐かしい、というよりは
このまま以前と同じように
勤められる気がする。
15年前、この職場に来て
その前の学校の文化祭に行ったことがある。
今と同じ状況である。
その時は、
ずいぶんと懐かしかった。
以前の場所はもう遠い過去のものとなっていた。
毎日暮らした以前の職員室は
なんだかちまちまとちいさく雑然として
感じられた。このせまいところに
私の義務とつとめとささやかな自己満足が
ぎっしりつまっていたのだ、こんなところに。
なんだか愕然とした。
その時の感情はよく覚えている。
つまりはその職場は自分にとって
もう過去のものになっていた、ということだ。
そのときの感じと
今日の印象を比較すると
全く違う。
今回はまだ私は現在の職場に入れていないようだ。
自分なりに適応しようとしているが
なかなかうなくいかない。
けっこう苦戦しているのだ。
そんなことがいまさらながらに
身にしみた。
もう少しぐずぐすしていたかったが
ここはもう私のいる場所じゃない。
バーゲンセールの会場に行かなくてはならない。
今の職場で使うスーツを買うためである。
師走の風はことのほか冷たかった。
Posted at 23時57分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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